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第59回群像新人文学賞の発表号。受賞作となった崔実のデビュー作「ジニのパズル」を全文掲載しています。
在日韓国人として日本に生まれ、朝鮮学校に通う少女ジニが、二つの言語と社会の間で揺れながら、自分を取り巻く差別や抑圧に立ち向かっていく物語です。1998年のテポドン発射後、チマ・チョゴリ姿で町を歩いていたジニが警察を名乗る男たちに取り囲まれるなど、具体的な出来事を通して、少女の孤独な戦いと「革命」が描かれます。
全選考委員が評価した作品で、青山七恵、高橋源一郎、多和田葉子、辻原登、野崎歓による選評と、崔実の受賞のことばも収録。のちに単行本化され、第33回織田作之助賞、第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞した作品の初出誌です。
片岡義男「短篇小説をめぐる3つの短篇」は、「金曜日の幸せなグラッパ」「ひょっとして怖い話?」「スリープ・タイト」の3作を収録。平凡な場面や会話から、短篇小説がどのように生まれるのかを描いた「小説についての小説」です。
安藤礼二の新連作評論「大拙」も本号から開始。仏教学者・思想家の鈴木大拙を取り上げ、その思想と生涯を読み直します。
川上弘美と生物学者・池田清彦の対談「人類の遠い未来を描く」では、川上の小説『大きな鳥にさらわれないよう』を出発点に、人類の進化や生存、社会の未来について語り合います。
そのほか、瀬戸内寂聴「いのち」、磯﨑憲一郎「鳥獣戯画」、羽田圭介「コンテクスト・オブ・ザ・デッド」、佐々木敦「新・私小説論」、穂村弘「現代短歌ノート」などを収録しています。
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