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●1994年版。発売時定価~520円
●鉢かづき,一寸法師,物くさ太郎.いつしか記憶にとどめている主人公たち.室町から江戸にかけておびただしく作られたこの種の物語は,とりわけ婦女子に読まれ耳をそばだたせ,あるいは絵によって目を楽しませた.本書には,江戸中期大阪の書肆(渋川)が,主たる草子二十三篇を選び刊行したものと,挿絵二百余葉のすべてを収める. - 平安時代にはじまる物語文学は,鎌倉時代に入っても相変わらず作られたが,公家勢力の衰退と共に衰えて行き,南北時代にはほとんど姿を消した.その後を承けて,物語文学よりも一層広い範囲の読者をかちえたのが短篇の物語草子で,江戸時代初期までの約三百年間に作られた作品は三百編以上,五百編にも達するであろう. 室町時代には写本で行われ,絵巻や奈良絵本も少なくない.江戸時代に入って,それらの中の何篇かが絵入り板本として板行され,世に広まったが,ほかに書肆が二十三編を集めて,同じ体裁で「御伽文庫」または「御伽草紙」(御伽草子)と名づけて出板した叢書がある.この岩波文庫に収めたものがそれである.…… (「上巻 解説」より) ■上巻目次 解説 凡例 文正さうし 鉢かづき 小町草紙 御曹子島渡 唐糸さうし 木幡狐 七草草紙 猿源氏草紙 物くさ太郎 さざれ石 略注 校異
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