「こんなワルは許せない!」この怒りを半分だけ肯定してみよう。「悪」を恐れ、憎みながら、みんな何を問題にしているのか?川崎市中一男子生徒殺害事件、群馬大病院事件、名古屋大女子学生の殺人・傷害・放火事件、酒鬼薔薇聖斗、ルフトハンザ系航空機墜落……。周囲では日々、「悪の力」が増大しているように映る。そして、ひとたび「悪」を見出したとき、人々は心の奥底からどす黒い感情が湧き出すのを感じるだろう--こいつだけは許せない、と。しかし、そうした憎悪のエネルギーは、実のところ「誰かと繋がりたい」という叫び声でもある。現代人を苦しめる「悪」はどこから生まれるのか。私たちはそれとどう向き合えばいいのか。一〇〇万部のベストセラー『悩む力』の著者が、人類普遍の難問に挑む。