全体的に若干ヤケがあります。
表紙にややスレ・値札貼付・部分的にシミ等、経年による傷みがあります。
また天にシミ、①の巻頭見返しと標題紙に記名があります。
他は特にありません。
●内容
ソ連の言語学者・ゲルマン語学者M・M・グフマン (19041989)による、
ドイツ民族語からドイツ国民語・国民文語が成立してゆく歴史的過程を考察した
全2巻の研究書。
第1巻は12~14世紀を中心に、中世ドイツ語の方言的多様性、各種文献・官房文書に
現れる言語的特徴などを検討。
第2巻は14~17世紀へと時代を進め、文語と方言の関係、初期印刷本と Gemeindeutsch、
宗教改革・農民戦争期の言語、ルターがドイツ文語の発展に果たした役割、東中部ドイツ語系文語の
拡大と統一的な文語規範の形成などを論じる。
1950年代ソ連の研究らしく、冒頭では「国民語」「民族語」の概念をマルクス主義言語学の
枠組みから検討し、スターリンの言語論を引用して論を進めている点も、本書の成立した時代と
学問状況を示す興味深い特徴。
グフマンはソ連科学アカデミー言語学研究所に所属した著名なゲルマン語学者で、ドイツ語史、
ゴート語、ゲルマン諸語の歴史的類型論、文語形成論などを専門とし、のちにはグリム兄弟賞
なども受賞。
本書は同研究所のゲルマン諸語部門によれば、個別のゲルマン系国民文語の歴史を扱った同部門
最初のモノグラフで、大量の言語資料に基づいてドイツ国民文語の成立を総合的に捉えた研究
として位置づけられている。
●主な目次訳
①
序論
「国民語」と「民族語」の概念内容をめぐる問題
研究方法と資料選択の原則
ドイツ民族語についての一般的考察
12世紀の文献資料の言語にみられる方言的特徴
13世紀の各種文献ジャンルの言語にみられる方言的特徴と中高ドイツ語文語の問題
14世紀~15世紀初頭の官房文書の言語
12~14世紀ドイツの言語状況と、この時期におけるドイツ民族語の統一性
②
序文. 序論.
14~15世紀における文語と方言の関係
初期印刷業者と「Gemeindeutsch」の概念
宗教改革・ドイツ農民戦争期の言語状況と、ドイツ文語の発展におけるM・ルターの役割
東中部ドイツ語系文語の普及と統一的文語規範の形成
ドイツ民族語からドイツ国民語への発展の諸法則