根岸の里の小さな家の縁側に、老黒猫を膝に抱き転た寝する老人の姿があった。その男の名は錏勘兵衛、またの名を“眠り猫の勘兵衛”といい、盗賊の頭という裏の顔を持っていた。その勘兵衛のもとに、旗本屋敷の下男が行方知れずになったとの報せが舞い込んだ。その失踪の背後に盗賊“夜烏の重吉”の存在を嗅ぎつけた勘兵衛だったが…。闇に潜む悪党に勘兵衛が下す裏仕置き、人気作家が放つ待望の書き下ろし新シリーズ第一弾。