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オプンチア・サンタリタ
分類:サボテン科オプンチア属
学名:Opuntia vioracea var. Santa Rita
原産:熱帯アジア
特徴:寒くなるほど鮮烈な紫色へ。耐寒性、耐暑性、耐乾性を兼ね備えた、カラーリーフとしても圧倒的な存在感を放つウチワサボテンです。
サンタリタ・オプンチアは、アメリカ南西部のアリゾナ州南部、ニューメキシコ州、テキサス州西部からメキシコ北部にかけて分布するウチワサボテンの仲間です。「Purple Prickly Pear」の名でも知られ、北米の乾燥地を代表する美しいオプンチアの一つです。
本種最大の魅力は、何といっても紫色に染まる茎節です。
丸みを帯びた平たい茎節は、通常は青みを帯びた緑色からブルーグリーンですが、乾燥や冬の低温によって美しい紫色へと変化します。条件が整うと株全体が濃い赤紫色から紫色に染まり、一般的な緑色のサボテンとはまったく異なる景観を作ります。
特に冬は本種の魅力が際立つ季節です。多くの植物が落葉して庭の色彩が少なくなる時期に、寒さそのものを利用するように紫色を深めます。花だけに頼らず、植物そのものの色でドライガーデンを彩ることができます。
成長すると高さ1.5~2mほどに達することがあり、前種のテキサス・サンタリタ(Opuntia macrocentra)よりも高さのある堂々とした株を形成します。茎節は比較的大きな円形で、刺は少ない傾向があります。成熟株が多数の紫色の茎節を重ねる姿は非常に迫力があります。
春から初夏には、大きな黄色い花を咲かせます。鮮やかな黄色と青紫~赤紫色の茎節という補色に近い組み合わせは非常に目立ち、開花した成熟株は見事です。花後には赤みを帯びた果実を形成します。
栽培では、一日を通してしっかり日光が当たる場所が理想です。耐暑性は極めて高く、日本の真夏の直射日光にも対応します。むしろ十分な日照と乾燥した環境で育てることで、締まった美しい株に仕上がります。
乾燥にも極めて強く、一度活着した株では水やりをほとんど必要としません。一般的な植物と同じ感覚で頻繁に水を与えるより、砂礫を多く含んだ非常に排水性の高い土壌で乾燥気味に育てる方が本種の性質に合っています。
そして、これほど砂漠的な姿をしていながら、耐寒性も非常に優れています。0°F、約-18℃程度の低温に耐えるとされ、USDAゾーン7程度まで栽培可能とされることがあります。
つまり、「夏の猛暑に耐えるサボテン」であると同時に、「氷点下になる冬にも耐えるサボテン」でもあります。この極端な温度変化への適応力こそ、本種の大きな魅力です。
ただし、日本で庭植えする場合は耐寒温度の数字だけで判断しないことが重要です。原産地の冬は乾燥しているため、日本の冷たい冬雨や雪解け水による長期間の過湿は苦手です。盛り土や砂礫質の用土を利用し、冬でも根元に水が残らない環境を作ることで、本来の耐寒性を発揮しやすくなります。
また、テキサス・サンタリタとして流通するOpuntia macrocentraとは非常によく似ていますが、別の植物として区別されています。どちらも寒さや乾燥によって紫色を強めますが、本種はより大型に成長し、最大2mほどの迫力ある株になる点も魅力です。
夏の猛暑と乾燥に耐え、冬には氷点下の寒さを利用するかのように紫色へと染まるサンタリタ・オプンチア。
「耐寒性が高いから植えられる」だけではなく、「冬が寒いからこそ美しくなる」。そんな普通のサボテンとは一味違った楽しみ方ができる、耐寒性ドライガーデンの主役にふさわしい美しいオプンチアです。
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