古伊万里 魚文 中皿

江戸中期(18c前半)

径  17.7
高さ  2.4
底径  9.7

  完品
 わずかに口縁部が
 下がり気味です。
(横から見た写真をご覧ください)

ちょっと変わった作品です。
焼成の関係で口縁に向かうにつれ
わずかに下に垂れていますが
盤の形状をしており
口縁から内傾して
立ち上がっています。

その立ち上がりの狭いスペースには
桜と思しき花と葉が
(葉脈が強調され針葉樹っぽいですが)
4箇所描かれています。

見込みは
縁起をかついだのでしょう。
金彩と赤で7匹の
鯛と思しき魚が泳いでいます。
縁と裏の高台周りの文様には
染付を使っているのに
主役である「鯛」には
一切染付を使わないという
私からしたら
目にしたことのない面白さがあります。

これより少し前の金襴手
もちろん型物献上手を含め
魚のモチーフはありますが
この時代にしては
ずいぶんあっさりした
作品だなと思いました。

細かいところですが
口縁に目を向けると
「玉縁」になっており
ふつう、この時代では見かけない技法に
かなり神経を尖らせて
作られた上手物と思われます。

300年近く経過した割に
ありがちな赤絵の擦り傷が
ほとんどなく
珍重されたものと思います。

古伊万里に魚のモチーフは
思っているほど多くなく
さらに魚以外のモチーフは
(海藻などを描かない)
当然少ないです。

洒落た
江戸中期の逸品です。
いかがですか?