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福島原発事故 県民健康管理調査の闇初版
日野行介

未曽有の原発事故により放出された大量の放射能。住民の健康への影響を調べる福島県の調査の裏で、専門家、行政担当者たちは一体、何をしていたのか。秘密裏に会議を繰り返し、事前に調査結果に対する評価をすりあわせ、議事録までも改竄―。一人の記者が、“闇”に立ち向かい、調査報道でその実態を明らかにする。

目次
1 取材開始
2 県民健康管理調査とは
3 秘密会
4 甲状腺がん、見つかる
5 シナリオ
6 何を決めていたのか
7 改竄された議事録
8 甲状腺検査
9 批判
10 原子力規制委員会
11 直接インタビュー

レビューより
この本の登場人物は、県職員、御用学者、医師、皆それぞれ、魂をどこかに置き捨てて来てしまったような人々が揃っている。「魂を売り飛ばす」と言えば意識的な行為だけど、ここに出てくる人々はもっと無自覚に無為無策に、魂をどっかに置き忘れてきたのではないか、と思える。
こと原発に関して、政治家、官僚、御用学者、メディア人がなぜこうも人々の常識から懸け離れたとぼけた発言を続けるのか、いつも不思議だった。彼らは悪意をもってそのような行動に出るのか。金で買われているからか。地位にすがりついているからか。


以前から福島県の姿勢に不審と疑問を持っていて、報道である程度は知っていたことだが、より詳細に書かれている事実を読んで言いようのない怒りがこみ上げてきた。この調査は、初めから「結論ありき」であった。都合の悪い事実には蓋をして「心配ない」とか「事故の影響とは考えられない」とか「因果関係はない」などと福島県は公表しているが、この結論に至る前に、福島県は「秘密会」と称する会合を、正式な検討会の前に開催している。そして、委員の間で「何を公開して、何を隠蔽するか」を事前に意見の集約をはかり、言ってはいけないことについては口止めをした。その後、巧妙にマスコミや県民に「秘密会」の存在がばれないように根回しをしている事実が明らかになった。このような福島県の姿勢は、福島県の信用を地に貶めたものであろう。


毎日新聞の記者の突っ込んだ取材に基づく内容で、現場のナカナカ緊迫感を感じて面白かったです。この日野行介さんが、突然死や行方不明、左遷に合わないと良いのですが~ 原子力発電は軍事産業やウラン利権等々、世界的に巨大なダーティな権益が絡むので、原子力発電所の重大事故は世界的に揉み消しが進むと考えていました。 しかし、この本で日本でどの様に行われているかの一端が理解出来ました。