1-5. アントン・アレンスキー(1861-1906)/回想 Op.71
6. ニコライ・リムスキー=コルサコフ(1844-1908)/4つの歌 Op.41より 第1曲「眠りなき太陽」
7-8. リムスキー=コルサコフ/4つの歌 Op.26より 第1曲「激しい心の衝動」、第4曲「ズライカの歌」
9. ミハイル・グリンカ(1804-1857)/私はここだ、イネズィリヤ
10. グリンカ/メリー
11. ミリー・バラキレフ(1837-1910)/ヘブライの旋律
12. モデスト・ムソルグスキー(1839-1881)/戦いを前にしたサウル王の歌
13. アントン・アレンスキー(1861-1906)/5つのロマンス Op.49より 第4曲「アルバムの中で」
14. アレンスキー/5つのロマンスより 第4曲「私はお前の愛撫を恐れる」
15-18. セルゲイ・タネーエフ(1856-1915)/10のロマンス Op.17より 第1曲「小島」、第2曲「夢想は孤独のうちに色褪せ、そして再び咲くのだ」、第3曲「やさしい調べが」、第4曲「至福の夢が消え 星ひとつ」
19. セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)/12の歌 Op.14より 第2曲「小島」
20. ボリス・リャトシンスキー(1895-1968)/シェリーの3つの詩 Op.14より 第4曲「遠い昔」
21. リャトシンスキー/オジマンディアス
22-23. ドミートリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975)/6つのロマンス Op.62より 第6曲「王の出陣」、第5曲「ソネット第66番」
24-26. ドミートリー・カバレフスキー(1904-1987)/10のシェークスピアのソネット Op.52より 第2曲「つらい仕事に疲れ、私はベッドに急ぐ」、第5曲「キューピッドが松明の傍らで眠りこけた」、第7曲「音楽を聴く」
ヴァシリー・サヴェンコ(バス)、アレクサンドル・ブローク(ピアノ)
録音:2000年9月、モスクワ、国立放送録音場スタジオ1
HYPERION【イギリス輸入盤】
ロシアとウクライナの作曲家たちが、イギリスの詩に寄せて書いた歌曲・声楽作品を集めた興味深いアルバム。
収録されているのは、ロシア歌曲の伝統を代表するグリンカ、バラキレフ、アレンスキー、カバレフスキー、そしてウクライナ近代音楽を代表するボリス・リャトシンスキー。時代も作風も異なる5人の作曲家が、イギリス文学の詩を通してそれぞれの抒情性や民族的な感性を描き出しています。
グリンカの自然で洗練された旋律、バラキレフの情熱的で色彩豊かな歌曲、アレンスキーの繊細でロマンティックな抒情性、そして20世紀のカバレフスキーやリャトシンスキーに見られる、より現代的で濃密な和声感覚。異国の詩という共通の素材から、これほど異なる音楽が生まれることが、このアルバムの大きな魅力です。
歌うのは、ウクライナ出身のバス・バリトン歌手ヴァシリー・サヴェンコ。モスクワ音楽院で学び、ムソルグスキー、リセンコ両コンクールで入賞。ボリショイ劇場やキーロフ歌劇場などで活躍した後、1990年代初頭にイギリスへ移住しました。以後はウィグモア・ホールやサウスバンクをはじめ、英国各地の音楽祭に出演し、ロシア歌曲の優れた歌い手・紹介者として高い評価を得ています。特にプーシキン、ラフマニノフ、メトネル、ロシア語によるバーンズ歌曲など、ロシア・東欧の歌曲を積極的に取り上げてきたことで知られます。
深みのある豊かな声と優れた語り口を持つサヴェンコは、オペラだけでなく歌曲においてこそ、その表現力とロシア語のニュアンスを存分に発揮する歌手です。その活動歴を考えても、このような珍しいロシア・ウクライナ歌曲集にはまさに適任といえるでしょう。シェークスピアやバイロンといったイギリスの詩を媒介として、ロシアとウクライナの作曲家たちが描いた愛、自然、憧れ、孤独。知られざる作品との出会いを楽しめるだけでなく、サヴェンコの深い声によって、それぞれの歌曲が持つ文学的な魅力も鮮やかに浮かび上がる興味深いアルバムです。未開封新品です。