





【LEVI'S 70500-04 デニムジャケット/EURO LEVI'S/MADE IN TUNISIA/サイズL】
アメリカで生まれた服が、海を渡ったときにどう変わるのか。
ヴィンテージウェアを見ていると、時折そんなことを考えさせられる服があります。
今回出品するLEVI'S 70500-04は、まさにそんな一着。
LEVI STRAUSS & CO. EUROPEによって展開された、いわゆる「EURO LEVI'S(ユーロリーバイス)」のデニムジャケットです。
しかも生産国はMADE IN TUNISIA。
アメリカのワークウェアをルーツに持ちながら、ヨーロッパ市場を背景に生産されたリーバイスには、USA製とはまた違った独特の空気があります。
無骨で乾いたアメリカ物とは少し違う。どこか上品で、少しアンニュイで、それでいて紛れもなくLevi's。
個人的には、そこにユーロリーバイス最大の面白さがあると思っています。
■ 70500という「もうひとつの70505」
Levi'sのデニムジャケット史を語るうえで避けて通れないのが、506XX、507XX、557XX、そして70505へと続いていく系譜です。
1930年代の506XX、通称「1st」。1950年代に登場した507XX、通称「2nd」。そして1960年代、デザインを大きく刷新して登場した557XX、いわゆる「3rd Type」。
それまでのボックス型ワークジャケットから一転し、胸元から裾へ走るV字状の切り替え、左右対称に配置されたフラップ付き胸ポケット、身体に沿う立体的なシルエットを採用した557XXは、デニムジャケットを単なる作業着から「ファッションとして成立するジャケット」へと大きく進化させた存在でした。
その557XXの基本設計を受け継ぎながら、1960年代後半以降のスタンダードとなったのが70505。
そして、その70505とほぼ同じデザインコードを持ちながら、ヨーロッパ市場で展開されたモデルのひとつが、この「70500」です。
品番こそ70500ですが、ルックスはまさしく70505。
左右のフラップ付き胸ポケット、V字を描くフロント切り替え、フロントボタン仕様、裾両脇のサイドアジャスター、ハンドウォーマーポケットを持たないクラシックな構成など、Levi'sの3rd〜4th Typeを象徴するディテールがそのまま息づいています。
一見すると「普通のリーバイスのGジャン」。
しかしタグを見ると70505ではなく「70500」。
ここから一気に話が面白くなります。
■ EURO LEVI'Sという存在
Levi'sと聞けば、まず思い浮かべるのはアメリカでしょう。
サンフランシスコ、ゴールドラッシュ、鉱山労働者、カウボーイ、モーターサイクル、ロックンロール、ヒッピー、パンク。
Levi'sというブランドは、150年以上にわたってアメリカ文化そのものと並走してきました。
しかし世界的ブランドとなったLevi'sは、当然ながらアメリカだけで服を作り続けていたわけではありません。
ヨーロッパ市場では独自の商品展開と生産背景が存在し、さまざまな国・地域でヨーロッパ向けのリーバイスが生産されました。
それらは現在、日本の古着市場で大きく「ユーロリーバイス」と呼ばれています。
面白いのは、単純に「アメリカ製ではないリーバイス」というだけでは終わらないところ。
同じLevi'sでありながら、生地の表情、色の抜け方、シルエット、縫製、パーツなどにUSA物とは微妙に異なる個性があり、その違いこそが現在の古着市場で再評価されている理由のひとつです。
USA製Levi'sにある荒々しいワークウェア感とはまた違い、ユーロ物には不思議と都会的な空気があります。
「ヨーロッパ向けだから上品」という単純な話ではないのですが、実際に見比べてみると確かに違う。
特に70500は、70505という極めてアメリカ的なデザインをベースにしながら、インディゴの表情や全体の佇まいによって、どこかヨーロピアンなニュアンスを感じさせるモデルです。
■ MADE IN TUNISIA
本品のケアタグには、はっきりと「MADE IN TUNISIA」の表記があります。
さらにLEVI STRAUSS EUROPEの表記、品番「70500 0474」、サイズ「L」も確認できます。
チュニジアは地中海を挟んでヨーロッパと近く、欧州市場向け衣料の生産拠点として知られてきた地域。
ヨーロッパ企画のLevi'sにもチュニジア製の個体が存在し、現在ではフランス製やスペイン製、トルコ製などと並び「EURO LEVI'S」という文脈で楽しまれる存在となっています。
本品についてもタグの仕様や品番、生産背景などから、おそらく1990年代〜2000年代初頭頃の個体ではないかと推測します。
※年代についてはタグ等からの推測となりますので、製造年を保証するものではありません。掲載画像も併せてご判断ください。
■ この個体の魅力は、何より「色」
そして何より、この個体は面構えが抜群です。
新品の濃紺デニムでは絶対に出せない、長い時間を経たデニムだけが持つブルー。
襟、前立て、胸ポケット、袖口、裾などには美しいアタリが現れ、ボディ全体には濃淡の異なるインディゴが複雑に残っています。
特にフロントを見ると、縫製部分を境界にインディゴが残り、その周囲が淡く抜けている。袖にも細かな濃淡が現れ、背面には広い面積でゆっくりと色が抜けていったデニムならではの表情があります。
しかし、いわゆるアメリカンヴィンテージの荒々しい縦落ち一辺倒とも少し違う。
青が柔らかい。
少し霞んだようなブルーと、深く残ったインディゴが同居していて、どこか静かな雰囲気があります。
この「アンニュイ」という言葉が妙に似合う色味こそ、個人的にはユーロリーバイスの面白さだと思います。
ヴィンテージLevi'sをそのまま再現したレプリカでもなければ、現代的な加工デニムでもない。
ヨーロッパ市場で流通したLevi'sが時間を経て、現在この色になった一着。
同じ70500をもう一枚探しても、まったく同じ表情のものはまず出てきません。
古着のデニムジャケットは、品番だけで選ぶ服ではありません。
最後は「その個体の顔」。
そう考えると、本品は非常に魅力的な個体だと思います。
■ ディテール
・LEVI'S 70500-04
・EURO LEVI'S
・MADE IN TUNISIA
・LEVI STRAUSS EUROPE表記
・サイズL
・スモールe レッドタブ
・左右フラップ付き胸ポケット
・V字状フロント切り替え
・フロントボタン仕様
・裾サイドアジャスター
・ハンドウォーマーポケットなし
・70505/3rd〜4th Type系デザイン
・紙パッチ
・コットンデニム
紙パッチにも「70500 04」「SIZE L」の表記が残っています。
USA製70505をそのまま探すのももちろん面白いですが、同じデザインコードを持ちながら異なる土地で作られた70500を選ぶというのも、古着ならではの楽しみ方だと思います。
■ サイズ
表記:L
平置き実寸
肩幅:約48cm
身幅:約54cm
着丈:約64cm
袖丈:約62cm
素人採寸ですので多少の誤差は御理解下さい。
表記Lで、実寸を見ても極端に小さすぎないバランス。ユーロリーバイスらしいすっきりとしたシルエットを楽しめるサイズ感です。
■ 状態
USEDです。
全体に着用・洗濯・経年による色落ち、アタリ、フェード、擦れ等があります。
ただし、それらを含めてこのジャケット最大の魅力と言える、非常に雰囲気のある個体です。
特にインディゴの濃淡、縫製部分のアタリ、袖や胸周辺の色の表情は素晴らしく、古着のデニムジャケットならではの一点物感があります。
状態については感じ方に個人差がありますので、必ず掲載画像をご確認いただき、古着・ヴィンテージ衣料の特性をご理解いただける方のみご入札をお願いいたします。
■ 配送について
ゆうパケット匿名配送・送料無料で発送いたします。
基本的には東京都から発送しておりますが、仕事・出張等の都合により地方から発送する場合がございます。その場合でも追加送料をご請求することはありません。
また、夜間に発送手続きを行った場合など、荷物の引受状況によっては追跡情報の反映が翌日以降になる場合がございますのでご了承ください。
■ 同梱について
複数の商品をご落札いただいた場合、発送方法の都合上、ゆうパケット対象商品につきましては原則4点以上から同梱発送を承ります。
3点以下の場合は個別発送の方が送料を抑えられるため、それぞれのお取引として発送させていただく場合がございます。
送料はいずれも当方負担です。
■ お取引のお願い
最近、落札後にご連絡・ご入金をいただけないケースがございます。
恐れ入りますが、落札後24時間以内に取引開始、48時間以内にお支払い手続きをお願いいたします。
事情によりお時間が必要な場合は、事前に取引メッセージよりご相談ください。
新規IDの方、評価内容に不安を感じる方につきましては、当方の判断により入札・落札を取り消させていただく場合がございます。
商品到着後は内容をご確認いただき、問題がなければ受取連絡をお願いいたします。
アメリカで生まれた70505というデニムジャケットの完成形が、ヨーロッパへ渡り、「70500」という別の品番を与えられ、チュニジアで縫われる。
そして数十年の時間を経て、このブルーになる。
USA製だけを追いかけていては出会えない、Levi'sのもうひとつの面白さが詰まった一着です。
新品にはない。
加工物にもない。
そして、おそらく次に見つけた70500とも違う。
この個体だけが持っている色と空気を気に入っていただける方に、ぜひ手に取っていただきたいと思います。
この機会にぜひご検討ください。
よろしくお願い致します。
(2026年 8月 22日 17時 33分 追加)HN10-4500