新編 日本古典文学全集 51 十訓抄
小学館 浅見和彦 訳
『十訓抄』は鎌倉時代中期の教訓説話集。仏典「十善業道経」に発想し、「十訓」こと十ヶ条の教誡を掲げ、古今和漢の教訓的な説話約280話を通俗に説く。儒教的な思想が根底を流れる。年少者の啓蒙を目的に編まれ、その後の教訓書の先駆となった。
序文には「広く和漢の書物に目を通し、その中から教訓となる話を集めた」と書かれている[1]。平安朝を中心に本朝・異邦の説話280を収め、『大和物語』『江談抄』『古事談』などの先行説話集や『史記』『漢書』など引用書の範囲は広い。また、平清盛など平家一門の生活圏における説話に、作者が直接見聞したと考えられるものも含まれている。
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