本書は北宋の能書・米フツ(1051-1107)が三十八歳の時に書いた行書の二大名品『蜀素帖』と『溪詩帖』を収録した臨帖練習カードです。
米フツは蘇軾・黄庭堅・蔡襄と並ぶ「宋四家」の一人で「風檣陣馬、沈着痛快」と評されるその書風は後の書壇に絶大な影響を与えました。
『蜀素帖』は米フツが蜀地(四川)の名貴な絹「蜀素」に自作詩八首を揮毫した作品です。
絹の特性から用筆が極めて難しく、その中で見せる縦横無尽な筆遣いは董其昌から「獅子搏象、全力を以て之に赴く」と激賞されました。
現存は台北故宮博物院に所蔵されています。
『溪詩帖』は米フツが溪(浙江省)へ向かう途中に作った詩六首を書した作品です。
潤いのある中鋒の用筆と瀟洒で舒な結体が特徴で「超格妙書」 と評されています。
現存は北京故宮博物院に所蔵されています。
本品は近距離臨帖練習カードとして携帯に便利なA4判の細長い判型で原帖に忠実でありながら臨書しやすい構成となっています。
簡体字の旁注も付されており米フツ書法の神髄を学ぶ上で初学者から愛好者まで最適な一冊です。