本書は、中国の古典的な「国蘭(シュンランやカンランなど)」ではなく、「洋蘭(カトレア、シンビジウム、ファレノプシス等)」に焦点を当てた専門書として、中国園芸史における洋ランの受容過程(特に導入・普及の初期から中期)を研究する際の一次資料です。
本書の価値と意義は次の点にあります。
・中国園芸史・植物学の定点観測データ: 1990年は、中国の改革開放政策が進行し、海外の園芸品種や西洋の栽培技術が急速に国内に流入・定着しつつあった時期です。本書は、20世紀末の中国における洋ラン栽培の技術水準や普及状況を知るための歴史的・学術的な一次資料としての価値を持っています。
・「四川」という地域性: 出版地である四川省(成都)は、世界的にも希少な植物資源の宝庫であり、植物学・農学の研究が盛んな地域です。その地元の科学技術専門の出版社から刊行された点に、資料としての確かな裏付けがあります。

出品の書物は、背にシワ、本体に製本上のナミウチがありますが、未使用で新品同様の古書です。