■いろは文章(仮名文)
【判型】大本1冊。縦242粍。
【作者】不明。
【年代等】江戸後期書。
【備考】分類「往来物」。例えば、冒頭はイ音で始まる「いつぞや御約束申候歌書もたせ進じまいらせ候。かしく」、末尾はス音で始まる「末ながく御栄を祝ひまいらせ候て、此一籠進じまいらせ候。めでたくかしく」のように、それぞれイロハ音で始まる短い仮名文47通を集めた往来物で、各丁の表裏で完結する、半丁数行程度の短文(多くが散らし書き)を収録する。本書と同名の往来物に、西川竜章堂書、天保4年刊『伊路半文章』があり、こちらは冒頭語の第一音がイロハ順に並ぶ(例えば最初の書状は「一流之書籍…」のようにイ音で始まり、末尾の書状は「末万民共迄…」のようにス音で始まる)準漢文体書簡集であり、言わば男性向けの『伊路半文章』の趣向を女子用に応用したもので、実際、『伊路半文章』にヒントを得たものとも考えられる。
★原装・状態概ね良好。他に所蔵無し(国文学研究資料館DB)。