●概要
日本精神医学の草分け、医学史研究の先駆者である呉秀三(くれ しゅうぞう, 1865-1932)による、
日本におけるシーボルト研究の記念碑的著作。
日本の近代医学や蘭学(洋学)の発展に多大な貢献をしたシーボルトの生涯、
鳴滝塾での教育、そしてシーボルト事件に至るまでの足跡を、膨大な史料によって詳細に考証。
●フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト(1796-1866)
ドイツ出身。医師、博物学者。
大学卒業後、ドイツで開業医となるも、かねてからの希望していた東洋学研究の志を達成するため長崎出島商館の医官として1822年に来日。
病人を診断し、日本の青年に西洋の医学・学問を授ける傍ら日本の歴史・文化・社会・動植物など広範な方面にわたって研究を継続。
1828年に帰国する際、当時国外に持ち出す事が禁止されていた日本の地図を携行しようとしたことが発覚してしまい、
1年幽囚され、再入国禁止処分を受けて追放された(シーボルト事件)。
1830年オランダに帰国後、日本滞在中に収集した資料をもとに「日本(NIPPON)」を含む多くの日本関係書物を著した。
その記述の正確さ・詳細さはそれまでの日本研究書の群を抜き、西洋における日本研究の基礎となり多くの言語に翻訳された。
■コンディション
函欠。
関連新聞記事付。
序文の1枚が本体より分離しています。
表紙にスレ、本文にヤケ、見返しにカバー剥がし跡、古書店札貼り付け、
巻末遊び紙から数ページに折れ、奥付の下部余白に小破れが有ります。