廃盤名盤2020年最新リマスター版。
ヴァントと北ドイツ放送交響楽団コンビによるブルックナーの第3番ワグナーと第8番です。
ハイブリッドSACD2枚組。
ケース少しスレありますがそこそこ綺麗。
ブックレットと盤面は綺麗です。

Altus斎藤啓介氏が2015年以来改めてリマスタリングを担当され、旧SACDと比較すると低音部の団子感の解消とよりオケの細部まで聴き取れる分離が改善されました。
ダイナミックレンジも広大で聴き手のある音源です。
RCAとEsoのヴァントベルリンフィルSACDでは発売されなかった第3番ワグナーがあることがまずありがたい。艶もRCAEsoシリーズよりも控えめですが、その分ヴァントの細部まで行き届いた指示をオケがより実現しており、それを聴き取れるのが大きな強み。北ドイツは手兵でベルリンフィルは外様の違いが出ているのだと思います。
統率力とそこから来る細部の作り込みが結果として見事な全体の構造美を産んでいるのがこのブルックナーSACDシリーズのウリでしょう。
ブルックナー録音の最高峰という評判は伊達ではありません。


「(交響曲第3番)金管楽器が飽和しがちな強奏部でも和声進行の綾を見事に示していて、分厚い低弦楽器の支えも頼もしい。第1楽章では、第2主題再現部にあたる15分45秒あたりからのヴァイオリンの唸るような歌い込みに驚く。対旋律をあえて野生的で、制御不能とさえ感じさせる没入感に思わず夢中になってしまう。終結部における金管の細かな動きを透かし彫りにする聴かせ方にも舌を巻く。……(交響曲第8番)長年のコンビであるからこその峻厳な表情が時折顔をのぞかせる―ヴァントのバランス感覚と閃きは、最晩年になっても冴えわたっていたことがよくわかる―オーケストラが生む「音の渦」が見事に結実したのが、第3楽章、そして終楽章といえるだろう。深い呼吸感、各楽器の調和…指揮者の操縦術を超越した奇跡的な演奏を体験することが出来る。これ以上、言葉は要らないだろう。」~指揮者・坂入 健司郎氏の解説より~

SACD層は収録可能時間を活かし、第8番全楽章(約89分)を2枚目のディスクに収録しています。

北ドイツ放送交響楽団
ギュンター・ヴァント(指揮)

録音:1985年12月23日(第3番)、2000年4月30日~5月3日(第8番) ハンブルク、ムジークハレ