1. ロバート・ナーゲル(1924-2016)/トランペットの行列
2. ジャン・リヴィエ(1896-1987)/トラペットとオルガンのためのアリア
3. ダニエル・ピンクハム(1923-2006)/トランペットとオルガンのためのヴォランタリー
4-5. ゲルハルト・ヴエンシュ(1925-2007)/トランペットとオルガンのための組曲
6. レオ・サワビー(1895-1968)/トランペットとオルガンのための幻想曲
7-9. ジャン=ミッシェル・デュファイエ(1932-2025)/8つの前奏曲より
10-11. マーティン・メールマン(1932-2000)/トランペットとバンドのための小協奏曲
12-15. ペトル・エベン(1929-2007)/トランペットとオルガンのためのOKNA
16-18. ドナルド・ジョンーズ(1926-2013)/前奏曲、アリアと終曲


エドワード・サンドール(トランペット)、アンドレ・ラッシ(オルガン)   録音:2003年

MSR【アメリカ輸入盤】

トランペットとオルガンのために書かれた20世紀の作品を中心に集めた珍しい内容のアルバムです。ロバート・ナーゲル、ジャン・リヴィエ、ダニエル・ピンクハム、ゲルハルト・ヴェンシュ、レオ・サワビー、ジャン=ミッシェル・デュファイエ、マーティン・メールマン、ペトル・エベン、ドナルド・ジョンズと、一般のクラシック・ファンにはあまり馴染みのない作曲家がずらりと並びます。実際、このアルバムにはサワビーやエベンのようにオルガン音楽で知られる作曲家からリヴィエやデュファイエのように管楽器作品で知られる作曲家まで、実に幅広い作品が収められています。
エドワード・サンドールはアメリカのトランペット奏者で、ジョージア大学で教鞭をとるかたわら、演奏家としても活発に活動してきました。トランペットの華やかな音色とオルガンの巨大な響きを組み合わせたこのレパートリーでは、単なる伴奏付きソロとはひと味違った、両楽器の対話を楽しむことができます。 冒頭のナーゲル「トランペットの行列」は明るく華やかな幕開けにふさわしい作品。リヴィエの「アリア」では一転して叙情的な表情が前面に出て、ピンクハムの「ヴォランタリー」ではアメリカの教会音楽にも通じる響きが楽しめます。サワビーの「幻想曲」は、トランペットとオルガンが対等に絡み合いながら、速い部分と歌うような部分を交替させていく聴き応えのある作品です。
なかでも注目したいのが、チェコの作曲家ペトル・エベンによる「OKNA(窓)」です。マルク・シャガールがエルサレムの病院に制作したステンドグラスから着想を得た作品で、「青い窓」「緑の窓」「赤い窓」「黄金の窓」の4曲から構成されています。オルガンの多彩な音色に、トランペットの鮮烈な響きを重ねることで、ステンドグラスの光と色彩を音楽に置き換えたような独特の世界を作り上げています。20世紀のトランペットとオルガンのレパートリーを代表する作品の一つとして、現在も演奏され続けています。 また、デュファイエの「8つの前奏曲」では、トランペットだけでなくフリューゲルホルンやビューグル/コルネットも使い分けられ、楽器による音色の違いも楽しめます。 珍しい作品が多いだけでなく、華やかなファンファーレや抒情的なアリア、教会音楽を思わせる静謐な響き、そしてエベンの色彩的な音楽まで、1枚の中でさまざまな表情に出会えるのが面白いところです。トランペットとオルガンという組み合わせがお好きな方にはもちろん、20世紀の知られざる管楽器作品を発掘する楽しみも味わえる魅力的なアルバムです。未開封新品です。