Hip-Hopが台頭し,New Jack Swingやグラウンド・ビートがシーンを席巻した'80年代後半から'90年代序盤は,ヴォーカル・グループにとって不遇の時代であった。そんな中,後のヴォーカル・グループ・ブームのきっかけとなる2つのグループがデビューする。1つはJODECI。そしてもう1つが,このBoyZ Ⅱ Menである。彼らはフィラルディア出身のグループで,New Editonのマイケル・ビヴンズに売り込みをかけ,彼が主宰するビヴ・エンターテイメントと契約を結んで本作でデビューした。
前半はバラード,後半はアップテンポという構成はJODECIのデビュー作とそっくりなのは単なる偶然か。
抜群のコール&レスポンスに分厚いコーラスと,ストリート・サウンドに負けず劣らず,縦横無尽に駆け巡るヴォーカルが印象的な「Motownphilly」と,G.C.キャメロン(スピナーズ)の原曲をア・カペラで切なく歌い上げたバラード「It's So Hard To Say Goodbye To Yesterday」が出色の出来。
ただ,Troopが歌いそうなジャジーな「Little Things」とか,哀感たっぷりの「Lonely Heart」など秀作が多く,駄曲は1曲もないと言ってもいいだろう。JODECIのデビュー作と並んで,ヴォーカル・グループ復権を決定付けたエポック・メイキングなアルバム。