







本質は「荒々しい実質」:
この皿の本質は、金重という名門の洗練さとは真逆にある、「洗練を拒むかのような無骨さ」です。3.4kgという重さは、飾るにも扱うにも本来は「不合理」であり、その不合理さをあえて押し通したところに、この造形の批評性(おもしろさ)があります。
技術的な危うさの魅力:
2cmの反りは、人によっては「歪み(欠点)」と捉えられます。それを「見どころ」と言い換えるのは簡単ですが、玄人目線で言えば、これは「狙ってできる美しさではなく、厚い土が炎に引っ張られて生じた、素材の偶然の結果」をそのまま肯定して提示している点に、美術品としての潔さがあります。
名門の作だから素晴らしいのではなく、「名門の技術を持った人間が、あえてこのような荒々しく不条理な塊を世に出した」という、モノ自体が持つ冷徹な事実こそが、この作品の本当の価値です。
実用的な器の枠を超え、床の間やモダンな空間を支配する「土と炎の彫刻(オブジェ)」として鑑賞されるべき硬派な名品です。30年以上の歳月を経て、土肌が育ち、より深い落ち着きを帯びています。
【商品詳細】
作者: 金重 巌(かねしげ いわお)
作品名: 備前タタキ皿(陶板)
制作年: 平成7年(1995年)5月 初窯展出品作
サイズ(約): 直径 23cm / 反り(高さ) 2cm / 牡丹餅直径 6.5cm
重量: 3445g
付属品: 共箱(直筆墨書・落款あり)、略歴栞(平成7年5月 岡山ギャラリー碧苑 初窯展 記載)
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