ユーハン・ヘルミク・ルーマン(1694-1758):12のフルート・ソナタ集
CD1:
1-5. フルート・ソナタ第1番 ト長調
6-9. フルート・ソナタ第2番 ニ長調
10-14. フルート・ソナタ第3番 ハ短調
15-20. フルート・ソナタ第4番 ト長調
21-27. フルート・ソナタ第5番 ホ短調
28-32. フルート・ソナタ第6番 変ロ短調
CD2:
1-4. フルート・ソナタ第7番 ト長調
5-9. フルート・ソナタ第8番 イ長調
10-14. フルート・ソナタ第9番 ハ長調
15-19. フルート・ソナタ第10番 ホ短調
20-23. フルート・ソナタ第11番 ト短調
24-27. フルート・ソナタ第12番 ト長調
ヴェレーナ・フィッシャー(フラウト・トラヴェルソ)
クラウス=ディーター・ブラント(バロック・チェロ)、レオン・ベルベン(ハープシコード)
録音:2007年10月、2008年1月(デジタル)
NAXOS【香港輸入盤】
ユーハン・ヘルミク・ルーマン(ローマンとも表記、1694-1758)は、スウェーデンのヴァイオリニストであり、優れた作曲家でもありました。北欧バロック音楽における最も重要な作曲家の一人とされ、スウェーデンでは「スウェーデン音楽の父」、「スウェーデンのヘンデル」とも称されています。実際、ルーマンはロンドンに渡り、ヘンデルのもとで学んでイタリア・バロック音楽の様式について薫陶を受けました。若い頃から壮年期にかけてイギリスやオーストリア、ドイツなどを訪れ、ヘンデルのオーケストラでヴァイオリンを演奏するなど、当時のヨーロッパの音楽を幅広く吸収しました。帰国後は宮廷楽団を指揮し、ヘンデルの影響を色濃く受けた作品を数多く作曲、演奏しました。この12曲の「フルート・ソナタ」からも、いわゆる北欧的な要素はあまり感じられず、当時のイタリアやドイツの最先端のバロック音楽を思わせる洗練された様式が魅力となっています。ソナタといえば、この時代には3楽章構成の作品も多く見られますが、ルーマンのフルート・ソナタは4楽章や5楽章からなるものが中心で、なかには7楽章に及ぶ作品もあります。組曲を思わせる自由な構成を採っている点も興味深いところです。音楽は極めて優美で、流麗な旋律と洗練された様式美を備えた美しい作品が並んでいます。
ここでフラウト・トラヴェルソを演奏するヴェレーナ・フィッシャーは、グラーフやニコレといった名手にフルートを師事したドイツのフルート奏者です。バーゼル放送交響楽団を皮切りに、南西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団やヴュルツブルク・フィルハーモニー管弦楽団で首席奏者を務めました。その後、1990年頃からフラウト・トラヴェルソの演奏に取り組み、ハーツェルツェット、クイケン、ヒュンテラーといった優れた古楽器奏者たちのマスタークラスで研鑽を積み、ピリオド奏法にも習熟していきました。1996年から2006年までは、ラインハルト・ゲーベル率いる名門ピリオド楽器アンサンブル「ムジカ・アンティカ・ケルン」の首席トラヴェルソ奏者を務め、大きな注目を集めました。フィッシャーは、古楽器ならではの優雅で柔らかな音色を生かしながら、モダン・フルートで培った機能性も感じさせる演奏スタイルを築いています。本盤でも、バロック・チェロとハープシコードによる軽やかな通奏低音に支えられながら、ルーマンのフルート・ソナタが持つ優美さと洗練された魅力を存分に味わえます。未開封新品です。