流行作家の駒木は、5ヵ月前に息子が自殺を遂げた現場―――九州最南端の温泉地・指宿へやってきた。いまだに息子の死の動機にひっかかりを覚える駒木は、手掛りをもとめて“現場。の第一発見者だった旅館の女主人を訪ねるが、彼女はなぜか40年以上も前に空前の自殺ブームを引き起こした三原山投身自殺事件について、語りはじめるのだった(「噴煙はわが位牌」)。他に死に急ぐ若者の心の深層に迫る4篇を収録。