

エディー・ヘンダーソンによるリー・モーガン・トリビュートというだけで、もう嬉しくて仕方がない。このCDは存在すら
知らなかったのだが、たまたま入った中古屋で発見。久々のホームランだ。
ライナーを読んで驚いたのだが、モーガンとエディーはたったの2歳違いだそうだ。モーガンは18歳でレコードデビューを果たし、モーガンが大活
躍をしている頃のエディーは学校で精神病理学の勉強をしていたらしい。モーガンが若くして他界するのと入れ替わるようにエディーがジャズシーン
で活躍するが、時代はエレクトリック全盛期。モーガンとエディーの接点は一見みつからないのだが、確かエディーは生前のモーガンの指導を受けて
いたはず。フレディーと違ってモーガンは丁寧に教えてくれた、とかいう話をどこがで読んだことがある。モーガンは見た目からチャラチャラ系のキ
ャラのように見えるが、実は凄くマジメで丁寧な人だったのだろう。ライトハウスでのライブ盤あたりを聴いていると、モーガンのそんな一面が確か
に分かるような気がする。
そろそろこのCDの話に入ろう。エディーの演奏がいつもとチョット違う。どうやらモーガンが憑依して同体となっているようだ。仮にモーガンが長
生きして、ファンクにブラコン、エレクトリックもやり尽くし、90年代の4ビートリバイバルを迎えたら、きっとこんな演奏をするだろう・・・とい
ような演奏。モーガンの香り立つようなフレーズをつや消ししたような感じと言えば解かり易いだろうか。フレーズはいつものエディーのものでは
なく、ほとんどモーガンのフレーズを使っている。ここがエディーの偉いところ。普通は「トリビュート」と言っても「オレ流」か「サル真似」のど
ちらかに終わるところだが、エディーの場合はエディーの体と楽器を通してモーガンを復活させている。しかも、昔のモーガンではなく、現代に生き
るモーガンを作ってしまった。これは本当に素晴らしい。
このCDはエディーの降霊術が聴きどころだが、サイドマンも良い。ジョー・ロヴァーノは今時のテナーマンなのに昔かたぎなところがあって、復活
モーガンとの相性はバッチリ。シダー・ウォルトンとビリー・ヒギンスというのも嬉しい。ピーター・ワシントンも、かつてモーガンと共演していた
かのような雰囲気だ。このCD、なかなか手に入らないかもしれないが、ラッパ好き(特にモーガン・ファン)なら絶対に買い!
1. The Lion And The Wolf 2. Sidewinder 3. Ceora 4. Speedball 5. You Don't Know What Love Is 6. Kozo's Waltz (7. Yama (8. Ca-Lee-So 9. Search For The New Land