シャルル=ヴァランタン・アルカン(1813-1888):エスキース Op.63
1. 幻影 2. スタカーティッシモ 3. レガーティッシモ 4. 鐘 5. 入門者
6. 小フーガ 7. 戦慄 8. 偽りの素直さ 9. 秘密の話 10. 叱責 11. 嘆息
12. 小舟歌 13. 追憶 14. 小デュエット 15. 古い様式による協奏曲のテュッティ
16. 幻想曲 17. 三声の小前奏曲 18. 小唄 19. 恩寵 20. 村の小行進曲
21. 死者に幸いあれ 22. 無邪気 23. 木靴を履いた男 24. コントルダンス
25. 追跡 26. 小さな歌 27. リゴードン 28. 強情 29. 熱狂
30. 小さな悲しい歌 31. 四重奏の冒頭 32. 小メヌエット 33. ねんねしな
34. われ俗界の大衆を厭い、遠ざける 35. 軍隊の音楽 36. 小トッカータ
37. 小さな小さなスケルツォ 38. 素晴らしい願い 39. ヘラクレイトスとデモクリトス
40. 私を待っても無駄だよ 41. 異名同音 42. 小さな歌 43. 小夜想曲 - 魅惑
44. 有頂天 45. 小悪魔たち 46. 初めてのラヴ・レター 47. 小スケルツォ
48. 夢を見ながら 49. 神を讃えて
ローラン・マルタン(ピアノ) 録音:1990年12月
NAXOS【香港輸入盤】
シャルル=ヴァランタン・アルカン (1813-1888) は、同時代のリストやショパンからも一目置かれ、ブゾーニからも高く評価された作曲家です。リストと並ぶ超人的なピアノ演奏家といわれながら、世間から距離を置いて暮らし、技術的にも内容的にも過激で斬新な作品を生み出し続けました。その謎めいた生涯も相まって一時は忘れられかけたものの、近年は再評価が進んでいます。神をも恐れぬかのような超絶技巧と前衛的・実験的な試みに満ちたピアノ書法は、今なお聴く者を驚かせます。
この「エスキース(スケッチ集)」Op.63は、全49曲からなる大規模なピアノ小品集です。24の長調と短調を異なる配列で2巡し、最後にハ長調の「神を讃えて」を置いて曲集を締めくくります。まさに、超ヴィルトゥオーゾであり、独創的な怪作曲家でもあったアルカンの個性を凝縮した作品といえるでしょう。各曲に付けられた謎めいたタイトルも、この曲集の魅力の一つです。古典的な様式への傾倒、前衛的な表現への挑戦、宗教的な題材への関心、悪魔的な雰囲気への偏愛、そしてピアノ技巧の徹底的な追求など、そこには実に多彩な世界が広がっています。短い作品の中に、ユーモアや風刺、深い抒情、奇抜な発想が次々と現れ、聴き進めるほどにアルカンの尽きない創意に驚かされます。ありきたりなピアノ小品集とは一味も二味も違う辛口で刺激的な味わいを持つ作品です。アルカン愛好家はもちろん、個性的なピアノ音楽を求める幅広い音楽ファンにも、ぜひ触れていただきたい一枚です。
演奏は、アルカン弾きとしても名高いフランスのピアニストで作曲家でもあるローラン・マルタンが担当しています。メル・ボニスやオンスローなど、忘れられた作曲家たちの作品を積極的に紹介し、その再評価にも力を注いできた人物です。名ピアニスト、イーヴ・ナットに師事して磨き上げた技巧を生かし、難曲ぞろいのアルカン作品を鮮やかに弾きこなしています。作品の奇抜さや鋭さだけでなく、旋律の美しさや繊細な表情も丁寧に描き出した、アルカンの多面的な魅力を味わえる注目の録音です。未開封新品です。