マイクル・コナリーによるハリー・ボッシュ・シリーズの傑作、「汚名(Two Kinds of Truth)」 上下2巻です。古沢嘉通訳、講談社文庫。状態は、全般にかなり良好です。送料はクリックポストで240円です(※厚めでない文庫本は、合計2㎏を超えない範囲で数冊;4~6冊程度、同梱できます)。

★内容: 当代最高のハードボイルド作品と言われる、ハリー・ボッシュ・シリーズ。前作『訣別』同様、ボッシュに関わるふたつの事件を平行して描く。ボッシュが陥る二種類の危機(潜入捜査における現実的な死の危険と、捜査官としての名誉が汚される危機)を迫力たっぷりに描きだし、またしても抜群のページターナーに仕上がっている。特に前者の潜入捜査では、何度も死の危険に襲われ、シリーズ中”ボッシュ最大の危機”を描いたと言っても過言ではない。原題のTwo Kinds of Truth(二種類の真実)とは、かつての同僚たちからも証拠捏造を疑われた際のボッシュの心情に関するくだり(「ボッシュは、この世には二種類の真実があると知っていた。ひとつは、ひとりの人間の人生と使命に関して、けっして変わらぬ原則である真実。もうひとつは、政治家やペテン師や、悪徳弁護士とその顧客たちの、目的に適うように折り曲げ、加工できる柔軟な真実」)に出てくるもの。

★『ハリー・ボッシュ・シリーズ』は、マイクル・コナリーによる、LAPD(ロサンゼルス市警察)刑事ハリー・ボッシュを主人公とするミステリー、ハードボイルド小説シリーズ。ただし、このシリーズにおいては、主人公ハリー・ボッシュ以外の登場人物 ― 読者なら既にご存知であろうが、捜査官レイチェル・ウォリング、元捜査官テリー・マッケイレブ、記者ジャック・マカヴォイ、アウトサイダーのキャシー・ブラック、弁護士ミッキー・ハラーなど ― がいわゆる「スピン・オフ」し、ハリー・ボッシュ・シリーズ以外の独自作品群の主人公となって、コナリーの世界を拡大・深化させていくのである。これらの関連シリーズを合わせると、2025年末時点で41作(内、邦訳39作)となっている。コナリー・ファンをやめられない理由がここにもある。

★主人公ハリー・ボッシュは、本名がヒエロニムス・ボッシュ(Hieronymus Bosch、ルネサンス期フランドルの著名な画家と同姓同名)。暗く複雑な生い立ちと、ベトナム戦争で極限状態を生き抜いた経験が性格に陰を落とす。組織に馴染まず上司や同僚と衝突することもしばしばだが、一人事件の真相へ向けて突っ走る男の中の男。シリーズ初期では、犯罪事件のストーリーと並行して主人公のトラウマや人間性も次第に浮彫りになっていく。マンネリと無縁の物語が次々に展開し、読者はボッシュとともに現代を疾走する気分や錯覚に酔う。だが、逆境と戦うボッシュにもLA市街を見下ろす小粋な自宅に帰宅し、好きなCDを聞きながらデッキでビールを飲み、“家族”を想うひと時が訪れる。読者もその場所と時間に居合わせて、ほろ苦くも甘美な癒しを味わうのである。

★著者、マイクル・コナリー(Michael Connelly)は、1956年生まれ、フィラデルフィア出身。1980年、フロリダ大学でジャ-ナリズムを専攻したが、そのきっかけは在学中にレイモンド・チャンドラーの小説に出会い作家となる決意をしたためという。卒業後、フロリダで新聞記者となり、当時「コカイン戦争」の只中にあった南フロリダ地区の犯罪や警察について記事を書き続け、1986年には手がけた記事がピューリツァー賞候補に推されることに。これによりジャーナリストとしての地位を高め、ロサンゼルス・タイムス社の犯罪担当記者となり、チャンドラーが描いた街LAに赴くこととなった。LAで3年間の記者経験の後、ロサンゼルス市警察(LAPD)の刑事ヒエロニムス(ハリー)・ボッシュを主人公とした小説を書き始める。 1992年、シリーズ第1作となる“The Black Echo”(邦題『ナイトホークス』)を発表。実際に起きた事件を題材として描いた本作は、初版僅か15,000部、また全米広告の露出がなかったにも拘らず各書評で非常に高い評価を得、アメリカ探偵作家クラブ(Mystery Writers of America、MWA)のエドガー賞(The Edgar Award)処女長編賞を獲得した。その後同シリーズは怒涛のヒットを続け、現在までに35ケ国で翻訳されている。2003-04年にはMWAの会長も務めた。

※出品ページに表示の「配送方法」はあくまで単品でご落札いただいた場合の方法と送料でございます。複数点をご落札いただいた場合は、最も経済的な方法で一括発送いたします。具体的には、ヤフオクに「まとめて取引」という仕組みがあり、ご落札者による「まとめて取引」の要請に応じて、出品者より一括送料をお知らせし、その上で一括決済いただくという流れになります。