ガブリエル・フォーレ(1845-1924):

CD1:
1-13. 舟歌全曲(第1番~第13番)
  録音:1970年(ステレオ)
14-18. 5つの即興曲  録音:1980,81年(ステレオ)

CD2:
1-4. 4つのヴァルス=カプリース
5-12. 8つの小品 Op.84
13. マズルカ 変ホ長調 Op.32
14-16. 3つの無言歌 Op.17
17-22. 組曲「ドリー」
(4手ピアノによる)
23. 4手ピアノのための「バイロイトの想い出」(メサジェ共作)

ジャン=フィリップ・コラール(ピアノ)、ブルーノ・リグット(17-23,ピアノ)

録音:1982-84年、パリ、サル・ワグラム(デジタル)

EMI【イギリス輸入盤】

ジャン=フィリップ・コラールは、同世代のミシェル・ベロフやパスカル・ロジェと並ぶフランス人のピアニスト。パリ国立高等音楽院に異例の若さで入学を許可され、16歳の時に満場一致でパリ・コンセルバトワール最優秀賞を受け、その後もロン・ティボー国際音楽コンクールでのグランプリ、クシフラ国際コンクールでのグランプリなど、数々の国際的な賞に輝いています。絶妙なタッチと繊細な表情、豊かな色彩感で瑞々しい感覚のピアニズムを聴かせるコラールは、ドビュッシーやラヴェル、サン=サーンスなどフランス近代のピアノ音楽を得意としており、特にフォーレのピアノ作品集は、彼の代表的な名盤として高い評価を受けています。フォーレのピアノ曲は、温かく柔らかい響きと厚めの和声を用いているため、下手な演奏だともごもごした野暮ったい音楽に聞こえてしまいますが、コラールのピアノはしっとりと落ち着きがあり、バランスが良いので見通しがよいのが特徴です。特に「舟歌」は、軽快かつ流麗に歌っているので、フォーレにしてはサラリとした美しさが際立っています。「即興曲」や「無言歌」もまろやかで温かみのある綺麗な演奏です。一方、「ヴァルス=カプリース」ではヴィルトォーゾ的な華麗な響きと弾力のアルリズムを強調したダイナミックな演奏を披露しています。
また、リグットと共演した4手ピアノのための組曲「ドリー」と「バイロイトの想い出」も聴きもの。「ドリー」は、もともと子供のために作った音楽だけに、甘美で優しいメロディの宝庫で、ピアノ・デュオの定番として高い人気を誇っています。コラールとリグットの演奏もこれ以上ないほど綺麗で洗練されたものです。「バイロイトの想い出」は、フォーレとその生徒であったメサジェとの共作で、ワーグナーの聖地バイロイトというタイトルの通り、ワーグナーのオペラの主題をふんだんに用いた一種のカリカチュアといえるでしょう。なかなか演奏されない珍しい作品ですが、とても興味深いユニークな音楽です。未開封新品です。