久米古美術

作品名
【久米古美術】明 清「沈香木 溪山行旅図 山子 重量2478g H」紫檀木台座 山水人物図 高士図 楼閣 松樹 奇峰 木彫 置物 香木 文人清玩
寸法・重量
横35cm、縦15cm、高さ28.5cm、重量2478g
作品の見どころ
沈香木を用い、山岳風景を立体的に彫り上げた大型の山子です。横35cm、高さ28.5cmに及ぶ木材の形状を山容として巧みに取り込み、奇峰、岩壁、松樹、楼閣、人物などを多層的に配置した溪山行旅図を表しています。紫檀木の台座を伴います。

中央から左右へ連なる山峰は、沈香木の起伏や節を生かしながら大胆に彫り残され、その間には深い谷や岩窟を設けています。山間には楼閣や亭台が点在し、松樹や草木を細かな透彫・浮彫によって表現しています。大きな岩塊と細密な景物を組み合わせることで、限られた木材の中に奥行きのある山水世界を構成しています。

前景から山間にかけては複数の人物が配され、岩間を進む人物や対坐する人物などが確認できます。巨大な山岳に対して人物を小さく表すことで、山水画に見られる雄大な自然と人との対比を立体彫刻へ置き換えています。

「溪山行旅」は、中国山水画において山中を旅する人物や高士、楼閣、樹木、奇峰などを組み合わせて表す伝統的な主題です。本品も遠近に山峰を重ね、その間へ人物と建築を配することで、正面だけでなく角度を変えながら景観を鑑賞できる山子ならではの構成となっています。

沈香は香木として古くから珍重され、香そのものを鑑賞するだけでなく、材の自然な形状や色調を生かした彫刻・文房清玩にも用いられてきました。本品では材の瘤や凹凸を山岩の形へ取り込み、自然の木姿と人工的な彫刻を一体化させています。

下部には枝葉、岩石、水辺を思わせる細かな意匠を連続して彫り込み、山岳部分を支える基部まで景観の一部として構成しています。別製の紫檀木台座は束腰風の高脚形式で、濃色の木肌が沈香木の山子を引き締めています。

沈香木の自然な材形、雄大な奇峰、楼閣、松樹、人物、深い透彫を組み合わせ、一材の中に中国山水画的な景観を展開した大型の木彫山子です。
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