【希少・当時物】
HONDA SPORT CUB CS65/最初期OHC横型エンジン
クラッチカバー

■ ホンダ横型OHCの始まりは「50」でも「70」でも「90」でもなく「65」だった

1960年代のホンダ横型エンジン史を語るうえで、非常に興味深い部品です。

こちらは単なる「古いホンダ横型のクラッチカバー」ではありません。

現在では、ホンダ横型エンジンといえば50cc、70cc、90cc、そしてカブ、モンキー、ダックス、シャリー、CDなど、非常に多くの車種に使われてきたエンジンを思い浮かべる方が多いと思います。

しかし、その歴史を遡ると少し意外な事実があります。

ホンダがスーパーカブ系の横型エンジンに初めてOHCを採用したとき、その排気量は50ccでも70ccでも90ccでもありませんでした。

最初のOHC横型エンジンは、63ccのC65/CS65でした。

1964年12月、ホンダは新設計のOHCエンジンを搭載したスーパーカブC65を発売。

そして同時期、そのOHCエンジンを搭載したスポーツモデルとして登場したのがSPORT CUB CS65です。

それまでのスーパーカブ系エンジンが採用していたOHV方式から、カムシャフトをシリンダーヘッド上部に配置するOHC方式へ。

まさに、現在まで続くホンダ横型エンジンの歴史的な転換点でした。

このOHC化は、単にスポーツ性能を追求するためだけのものではありません。

エンジンの耐久性、静粛性、メンテナンス性などを向上させるための新しい設計として採用され、その後のホンダの小排気量エンジンへ広く発展していきました。

その後、このOHCエンジンの系譜はC50・C70・C90をはじめとするカブ系モデルへと発展。

さらにモンキー、ダックス、シャリー、ベンリイ、CD系など、非常に多くのホンダ小排気量車へ受け継がれていきます。

つまりCS65は、

「ホンダ横型エンジンがOHVからOHCへ移行した歴史的転換期に存在したモデル」

ということになります。

そして、その始まりが現在よく知られている50ccでも70ccでも90ccでもなく、63ccだったという点も、ホンダ横型エンジンを知るうえで非常に興味深いところです。

今回のクラッチカバーは、まさにその黎明期に作られた当時物です。

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■ CS65ならではの「OIL 0.73L」浮き文字
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今回のカバーでまず目を引くのが、表面に鋳出された、

「OIL 0.73L」

という文字。

さらに、

above 15℃(60°F) SAE#30
below 15℃(60°F) SAE#20

という当時の指定オイル粘度まで鋳出されています。

現在のホンダ横型エンジンではほとんど見ることのできない、1960年代ならではのディテールです。

単なる後年の補修部品ではなく、当時のエンジン設計思想そのものがクラッチカバーに残っています。

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■ 現代の横型にはほぼ見られない「キャブヒーター機構」
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CS65系OHCエンジンには、非常にユニークな「キャブヒーター機構」が採用されていました。

エンジンオイルをキャブレター側へバイパスし、オイルの熱を利用してキャブレターを温めるというものです。

冷却風を直接受けるキャブレターでは、走行条件や気温によって燃料が冷却され、霧化状態が悪化したり、アイシングが発生する可能性があります。

そこで、

「エンジンオイルの熱を利用してキャブレターを温める」

という、非常に機械的で当時らしい方法が採用されました。

そのため、こちらのクラッチカバーには、後年のモンキーやカブ系では見られない専用のオイルライン取出しがあります。(現物は写真の通り、メクラしてあります)

現在の横型エンジンしか知らない方には、非常に興味深い機構だと思います。

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■ 裏面に残る「40.9.11」の刻印
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さらに、この個体には裏面に、

「40.9.11」

という印字が確認できます。

これは、

昭和40年9月11日=1965年9月11日

を示す印字と思われます。

CS65が登場したのは昭和39年(1964年)12月。

したがって、このカバーにはCS65登場から約9か月後にあたる、昭和40年の具体的な日付を思わせる刻印が残されています。

単に「1960年代の部品」というだけではなく、

【昭和40年9月11日】

という具体的な数字が残っているところも、この個体の非常に興味深いポイントです。

※この数字がメーカーの製造日・鋳造日を示すものかについては資料上断定できないため、製造・鋳造時期を示すと思われるものとしてご理解ください。

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■ 60年以上経っても受け継がれる基本設計
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そして、この部品の面白さは「歴史的に貴重」というだけではありません。

1964年のC65/CS65で始まったOHC横型エンジンの基本的な構成・レイアウトは、その後のホンダ横型エンジンへ長く受け継がれていきました。

もちろん年代・車種によって、オイルポンプ、クラッチ、ミッションなど細部には変更があります。

しかし、横型エンジンとしての基本設計は後のモデルへと発展していきます。

そのため、このクラッチカバーも単なる「保存用の歴史資料」というだけではありません。

一次側クラッチを採用するホンダ横型エンジンでは、仕様によって後年のエンジンに使用・流用できます。

つまり、

「約60年前に生まれた部品の基本設計が、現在のホンダ横型エンジンにそのまま生きている」

ということです。

古いから使えないのではなく、1960年代に生まれた基本設計が、その後何十年にもわたって発展し続けた。

これこそホンダ横型エンジンの面白さだと思います。

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■ 「50・70・90」の前に存在した「65」
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現在のホンダ横型エンジンを知っている方ほど、このCS65という存在は面白いと思います。

後に代表的な排気量となる50cc、70cc、90cc。

しかし、それらが広く知られるようになる前に、ホンダはまず63ccのOHCエンジンを作りました。

OHVからOHCへ。

そして、その最初の排気量が65ccだったという事実。

実用車として長く発展していくことになるホンダ横型OHCエンジンの歴史は、実はこの小さな63ccエンジンから始まっています。

その後のカブ系ビジネスバイクから、モンキー、ダックス、シャリーなどのレジャーバイクまで、非常に幅広い車種へ発展していったホンダ横型エンジン。

その出発点に近い時代の部品が、このクラッチカバーです。

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■ CS65だからこそ価値のある部品
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CS65は1964年に登場し、1966年には「ベンリイCS65」へ名称変更されています。

現在ではCS65そのものを目にする機会も少なく、さらに車体やエンジン一式だけでなく、このようなクラッチカバーを単品で探すのも容易ではありません。

特に今回の個体は、

・「OIL 0.73L」の鋳出し文字
・当時の指定オイル粘度表示
・キャブヒーター関連のオイルライン
・「40.9.11」の刻印
・初期OHC横型特有の鋳造形状

など、1960年代の初期OHC横型を物語る特徴が残っています。

CS65/初期OHC横型のレストアをされている方はもちろん、

・SPORT CUB CS65
・ベンリイCS65
・初期OHC横型エンジン
・ホンダ横型エンジンの歴史資料
・1960年代Honda部品のコレクション

などを探している方にもおすすめです。

「古いクラッチカバー」ではありません。

ホンダ横型エンジンがOHVからOHCへ進化した、その歴史的転換期を実際に構成していた部品です。

そして興味深いのは、ホンダ横型OHCの出発点が、現在よく知られている50cc・70cc・90ccではなく、63ccのC65/CS65だったということ。

1965年という時代を刻んだ当時物でありながら、その基本設計は後の横型エンジンへ受け継がれ、現在のホンダ横型へとつながっています。

「歴史資料でありながら、後の横型エンジンにも通じる実用的な部品」

という、旧車部品として非常に面白い立ち位置のパーツです。

CS65をはじめとする初期OHC横型のレストア・研究用に。

また、ホンダ横型エンジンの歴史を実物で残すコレクションとして。

この時代のHonda部品に価値を感じていただける方へお譲りします。

【状態】

中古・当時物です。

年式相応の傷、汚れ、擦れ、腐食、使用感等がありますがそれを踏まえて美品かと思います。。

状態は写真にてご確認ください。

古い部品のため、適合・流用については車種・年式・エンジン仕様によって異なる場合があります。

画像の形状・寸法・刻印等をご確認のうえ、ご自身で判断できる方の入札をお願いいたします。
ノークレーム・ノーリターンでお願い致します。


(2026年 10月 7日 17時 15分 追加)
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