岩波現代文庫●福沢諭吉 ひろた まさき【著】 岩波書店 2015

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●2015年版。発売時定価~1,260+税円
●「一身独立」を熱く説き,日本の近代への転換に大きな役割を果たした福沢諭吉.幕末・維新の激動期を生き抜いた66年の生涯をつぶさに辿り,その代表的著作を読み解きながら,福沢の思想的変遷・転回の意味を歴史の文脈の中で問い直す.民衆史の視点からの本格的評伝にして,いま21世紀の課題に照らして福沢を読むための最良の手引き.(解説=成田龍一) ■内容紹介  歴史の授業で必ず教わる明治の代表的な知識人として、慶應義塾の創立者として、あるいは一万円札の肖像画の人として、その名前と顔を知らない人はほとんどいないのではないかと思われる、福沢諭吉。しかし、天保5年に生まれ、幕末の動乱期を生き抜いて20世紀初めに没したその生涯の全体について、あらためて詳しく知りたいと思うとき、手頃なボリュームの読みやすい評伝を探そうとすると、これが案外容易ではありません。  本書は、〈朝日評伝選〉シリーズの1冊として刊行された作品を文庫化するものです。本書の特徴について、歴史家の成田龍一さんは「解説 21世紀に福沢諭吉を読むこと」の中で次のように述べています。  「数ある福沢評伝の中で、本書は評伝ということを意識し、福沢の主張に沿いながらその生涯をたどりつつ、ひとつひとつの出来事に著者の観点から、歴史的な意味づけをする。福沢の主意とその歴史的意味を視野に収め、(福沢が)述べたことと述べえなかったこととを腑分けしながら議論を進め、評伝として、スタンダードな手法を持つ。……  本書は、一九七六年、今から四〇年前の社会を見すえながら、福沢諭吉を鏡としてその当時の日本に対する解釈と処方を提供しようとした著作でもある。『学問のすゝめ』の冒頭「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずと云へり」を、「人間平等宣言」と読み解く。こうした評価とともに、『学問のすゝめ』を「福沢の意図をのりこえ」解読する「民衆」の存在を指摘し、そこに「啓蒙福沢の限界」を見出そうとしている。また、『学問のすゝめ』と『文明論之概略』とのあいだの違いをも見出していく。歴史的状況と、(「青春」「老年」といった)身体的な変化のなかに、福沢の主張の推移を読みとっていくこと、「民衆」の立場からの福沢の照射が本書の特徴となっている。」  戦前、戦時中、そして戦後も時代の節目ごとに読み継がれてきた福沢諭吉。その著作と思想世界に、21世紀の今、新たな課題のもとに触れようとするときの、本書は恰好の導入、入り口となることでしょう。はしがき 1 少年時代 母と生活と 2 青年時代 さまざまの原体験 3 猶予延長 洋行と立身と 4 幕臣福沢 開化と忠誠 5 小民福沢 転生の論理 6 啓蒙福沢 『学問のすゝめ』と民衆と 7 文明論之概略 飛躍と凋落と 8 老化意識 青春への訣別 9 欧化亜侵 『時事小言』と「脱亜論」 10 日清戦争 国家と資本と 11 晩年 栄光と悲惨と 福沢諭吉年譜 あとがき 現代文庫版あとがき 解説 21世紀に福沢諭吉を読むこと(成田龍一)ひろた まさき 1934年神戸市生まれ。京都大学大学院博士課程修了。大阪大学名誉教授。日本思想史専攻。著書に『福沢諭吉研究』(東京大学出版会)、『文明開化と民衆意識』(青木書店)、『差別の視線』『女の老いと男の老い』(ともに吉川弘文館)、『日本帝国と民衆意識』(有志舎)、編著に『差別の諸相』(岩波書店)、『現代のこころ 金光教』(旺文社)などがある。
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