昭和30年代頃の美濃焼のデッドストック、徳利1本と盃2つのセットです。

その頃美濃地方にあり、作家や窯元などのメーカーを指導したデザイナー日根野作三の影響もありモダンで先進的なデザインの陶磁器が多く作られた時代の美濃焼の作品です。
徳利はよろけ縞を銅板転写で下半分に斜にいれて、茶と緑を下絵具で一部を彩る非常にシャレたデザイン。片身替りのデザインが桃山の織部にも通じるようで嬉しいですね。
盃はぐりぐりの輪線文。古染付や伊万里にもあるデザインで、シンプルで力強く飽きがきませんね。本来共のものではありませんが一緒に出ましたのでセットにしました。もちろん徳利と同時代の美濃焼ですが、非常に雰囲気の良い盃で古伊万里を思わせる肌合いがあります。

大きさは徳利が高さ約12cm、胴径約6cm。口元ギリギリまで入れて約1合ですので実際は7か8勺使いですね。
状態は良好でキズなどはありません。薄造りで持ち手も軽く非常に上品な1本です。
盃はそれぞれ径約5.5cm、高さ約3cm。一つには薄いニューがあり、わかりづらいですが画像に印をしましたのでご確認ください。もう一つにはキズなど無く状態は良好です。

無銘の作品とはいえ美濃の熱い時代を語るうえでは見捨て難い作品です。これからの季節、冷たいお酒を飲むのにもお勧めの酒器です。お好きな方からのご入札をお待ちしております。

なお、美濃焼のカテゴリーに該当するものがありませんでしたので織部のカテゴリーに出品しておりますが磁器作品となります。あらかじめご了承下さい。