1826年から115年の長きにわたりイギリスの植民地だったビルマ(現ミャンマー)が独立を果たしたのは1942年。太平洋戦争開戦とともに破竹の勢いで進軍する日本軍が、イギリス軍を駆逐し、首都ラングーンを陥落したときである。じつは日本軍は、開戦前からビルマ独立に燃えるアウン・サン将軍(現在、軟禁の身にあるアウン・サン・スー・チー女史の父)らを秘密裏に訓練していた。その中心が鈴木敬司大佐を長とする南機関。また、独立後の政権を担ったバー・モウ首相、初代駐日大使テイン・マウンらを民間人の立場から陰で支えたのが、著者の父・岡田幸三郎氏である。本書は「ビルマ人のためのビルマ」をつくろうと燃える日本とビルマの男たちの友情のドラマであり、日本軍敗退後、再びイギリスの支配下に置かれる過程で次々に命を落とす志士たちの悲劇の物語である。日本のビルマに対する功罪も描かれ、太平洋戦争の意味を問う力作となっている。
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