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第64回群像新人文学賞の当選作2篇を全文掲載。なかでも石沢麻依「貝に続く場所にて」は、のちに第165回芥川賞を受賞したデビュー作です。東日本大震災後の記憶と喪失を、ドイツの街を舞台に、死者と生者が入り交じる幻想的な物語として描いています。

もう一つの当選作は、島口大樹「鳥がぼくらは祈り、」。受賞の言葉と、柴崎友香・島田雅彦・古川日出男・町田康・松浦理英子による選評も収録しています。なお、優秀作に選ばれた松永K三蔵「カメオ」は本号では題名と受賞の言葉のみで、作品本文は次号掲載です。

創作では、川上弘美「吉行淳之介だけれど、もともとは牧野信一の」、朝比奈あすか「誰もいない教室」、井戸川射子「素晴らしく幸福で豊かな」を掲載。

ルシア・ベルリンの単行本未収録作品「虎に噛まれて」「カルメン」「B・Fとわたし」3篇を、岸本佐知子の訳と解説で読めるのも大きな見どころです。

ほかに、江國香織と東山彰良の対談「愛、ホンモノ、文学の周辺」、矢野利裕による西加奈子論、工藤庸子「大江健三郎と『晩年の仕事』」最終回、ジョン・フリーマンによる詩人・出版人ローレンス・ファーリンゲティ追悼文などを収録しています。

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