【商品名】 【旧蔵古玩】墨刻花鳥詩文乳鼎壺 紫砂壺 姜禮明作 原礦降坡泥 急須 茶道具 収蔵品
【商品説明】 本品は、中国江蘇省宜興で作られた紫砂壺(しさつぼ)です。紫砂壺は、中国の茶器の中でも特に珍重される急須で、茶の味をまろやかにし、香りを引き立てるとされ、古くから文人や茶人に愛用されてきました。本品は、原礦降坡泥(げんこうこうはでい)と呼ばれる紫砂の土を用いて作られています。降坡泥は、宜興の黄龍山と青龍山の間の道を整備する際に偶然発見された鉱石から作られる泥料で、その名の通り「坂を下る道(降坡)」で採れたことに由来します。この泥料の最大の特徴は、土の中に細かい砂粒が豊富に含まれ、焼き上がると赤みがかった地肌に金や白の細かい粒子がキラキラと浮かび、まるで星を散りばめたような美しい質感を呈することです。また、粒子が粗いため通気性に大変優れ、茶の味をまろやかに引き立て、使い込むほどに表面が温な光沢を帯びてくることから、近年大変人気の高い泥料となっています。本品も、赤赭色(しゃあかしき)の地肌に金白色の細かい砂粒が全体に散らばり、降坡泥特有の力強くも温かみのある表情を見せています。
急須の形は、乳鼎壺(にゅうていこ)、あるいは合歓壺(ごうかんこ)とも呼ばれる、紫砂壺の中でも典的な光素器(ひかりものき・装飾のないシンプルな器)の器型です。壺身は低く広がった扁円形をしており、肩はなだらかに丸く膨らみ、腹部は豊満に外に張り出し、底に向かってすっきりと收束しており、安定感があり、どっしりとした佇まいを見せます。蓋はなだらかなドーム状に高く盛り上がり、摘み(鈕)は宝珠(ほうじゅ)をかたどった丸い形をしており、根元には小さな輪の座が付いて、すっきりとしたデザインにまとまっています。指で摘みやすく、蓋の開け閉めがスムーズです。注ぎ口(壺嘴)は、肩から伸びて緩やかにカーブを描く三弯流(さんわんりゅう)で、先端がやや反り上がり、水切れが良く、優雅なシルエットを強調しています。持ち手(把)は、大きな丸い輪を描いた端把で、手に馴染みやすく、全体のバランスが大変良い、端正で品のある器型といえます。
急須の表面には、陶刻(とうこく)・墨刻(ぼっこく)と呼ばれる、紫砂の表面に絵や文字を彫り込む技法で、二種類の意匠が施されています。一面には、花鳥図が細い線で刻まれており、蓮(ハス)の花や水草、あるいは梅の枝にとまる鳥など、自然の風景が繊細な線描で表現されています。線のタッチが軽やかで、まるで一枚の水墨画を壺の表面に移したような、清雅な趣があります。反対側の面には、行書の漢詩が刻まれており、茶の味や茶の湯の心境を詠んだ句が読み取れ、「莫如真(まくしんにしかず)」などの文字が見て取れます。書体は伸びやかな行書で、文字の力強さと余韻が感じられ、花鳥図と漢詩が表裏で調和し、急須全体がまるで一枚の文人画のように構成され、見る角度によって異なる趣を楽しめる作りとなっています。
急須の底には方形の篆書の印が押されており、「姜禮明製(きょうれいめいせい)」の款が刻まれています。姜禮明は、中国現代の紫砂芸術家で、宜興を拠点に伝統的な紫砂壺の製作に携わり、特に光素器を基本としつつ、書画の陶刻をあしらった作品を多く手がけています。蓋の裏にも「姜」と「禮明」の二方の小さな印が押されており、底の款とあわせて作者を示しています。また、壺の内側には、茶殻が注ぎ口に流れ込むのを防ぐための複数の穴が開いた球形の濾し器(出水孔)が設けられており、実用面にも配慮がなされています。
書道具・茶道具として実用できるだけでなく、姜禮明の款を持ち、原礦降坡泥で作られ、花鳥図と漢詩が墨刻された乳鼎壺として、コレクションや文人趣味の贈り物にも大変おすすめの一品です。
【サイズ】 長さ: 14cm 高さ: 9cm 容量: 200cc092767
【状態】 長年の使用痕が見られる紫砂壺で、表面には降坡泥特有の金白色の砂粒が鮮やかに浮かび、赤赭色の発色も自然で落ち着いています。墨刻の花鳥図や漢詩も鮮明に残されており、款印も明瞭です。欠けや割れ、大きな傷は見られませんが、古物の性質上、細かな使用痕や経年による変化がございます。細部は掲載写真をご確認ください。
【注意事項】 ・モニター環境により色合いが異なる場合がございます。 ・サイズ・容量は実測値で多少の誤差が生じる場合がございます。 ・紫砂壺は衝撃に弱いため、落としたり硬いものにぶつけたりしないよう十分ご注意ください。 ・ご使用前には、ぬるま湯で軽くすすいでからお使いください。 ・お手入れの際は、柔らかいスポンジで洗い、洗剤の使用はお避けください(紫砂が匂いを吸着し、茶の味に影響する場合があります)。 ・長期保管の際は、よく乾かしてから湿気の少ない場所で保管してください。
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