第二次世界大戦中の1943年8月、イラク南部バスラのインド軍基地郵便局C-BASEから、英国ロンドンへ差し出された航空書留軍事郵便カバーです
差出人は英国陸軍の工兵(Sapper)で、宛先はロンドン在住の家族への私信と考えられます
封筒表面には王冠入りの軍事検閲印と担当者の署名が認められます
当時、イラク・イラン方面には英国軍と英印軍が展開しており、PAIFORCE(Persia and Iraq Force)のもとで、連合国の軍事作戦や補給活動が行われていました
この地域ではインド軍系統の基地郵便局が英国軍人の郵便も取り扱っており、英領インドの郵便用品が現地で使用されていました
本品は軍人による郵便ですが、航空便と書留という有料の取扱いを利用した点が特徴となっています
バスラは当時、中東方面の主要な軍事・兵站拠点の一つであり、イランを経由したソ連向け軍需物資輸送を支える重要な役割を担っていました
本品は、英国陸軍兵士が海外駐留地でインド軍の郵便組織を利用した実例であり、英領インド郵便用品の国外使用と、英帝国の軍事郵便網の運用を示す郵便史資料となっています
Sc #178 8a × 1枚
KG VI 書留郵便封皮 書留3a+郵便1a 計4
郵便料金:総額12a(封皮4a+加貼切手8a)
差出印:C-BASE POST OFFICE 22 AUG 43
差出局所在地:イラク・バスラ、マルギル地区
書留ラベル:C-BASE POST OFFICE R 53
軍事検閲印:PASSED BY CENSOR No. 494(王冠入り円形紫色印・署名あり)
ロンドン宛