西洋では、グラスピクチャー、グラスペインティングと呼ばれる。古くは
10世紀に初歩的なものが作られ、
14世紀の
ヴェネツィアで、初歩的なガラス絵が誕生した。その後、
ドイツ、
チェコ、
ルーマニアなど制作され、ワニスをメディウムとすることが多かった。 ガラス絵の技法は
インド、
中国、
日本へも伝播する。中国では、玉板油絵、玉盤油絵、玻璃油絵、玉板画、玉盤画額、画鏡、などと呼ばれた。
江戸では、
司馬江漢が独自の油絵でガラス絵を描いたことがわかっている。
葛飾北斎も著作『絵本彩色通』初編でびいどろ絵の描き方を述べているが、北斎が実際にこの方法でガラス絵が描けたかどうかは疑問がある。江戸のガラス絵は
歌川国芳系の浮世絵風
美人画が多く、他に花鳥画や風景画が見られる。明治に入ると、
役者や
開化絵などが描かれている。