ジャズギタリストの巨星、ジョン・マクラフリンが2006年に発表した最新作です。それにしても久しぶりの作品ですね。
80年代以降から今日に至るまでの集大成的な作品で、参加メンバーもビル・エヴァンス、ゲイリー・ハズバンド、デニス
・チェンバース、マシュー・ギャリソン、ヴィニィー・カリウタ、ザキール・ハッシンなどさまざまな作品で共演してきた
強力メンバーばかり。またギタリストにエリック・ジョンソンが1曲のみ特別参加しているのも、マクラフリンの求心力の
強さを改めて感じさせます。

サウンドとしては「Heart of Things」あたりの未来派ジャズフュージョンの流れを引き継ぎ、躍動感あふれるリズム隊をバック
に御体マクラフリンの年齢をまるで感じさせない速いパッセージが自由奔放に舞い踊ります。おとなしめのジャケットデザイン
といい、タイトルから受ける印象からは例のインド趣味に基づく内省的な音を連想しますが、1曲目からフルパワーで突き進む
ハイテンションなプレイは、70年代初頭のマハヴィシュヌ・オーケストラにも通じるエネルギーを感じさせます。

同世代のもう一人の巨星、ラリー・コリエルが好好爺然としてしまっているのに対して、今なお若いプレイヤーに睨みをき
かせる衰えを知らないド迫力のプレイにはただ驚くばかりです。昔を懐かしむ人も、そしてジャズギターの「今」に触れたい
人も、双方が大満足できるギターアルバムの傑作です。

1For Jaco
2New Blues Old Bruise
3Wayne's Way
4Just So Only More So
5To Bop Or Not To Bop
6Dear Dalai Lama
7Senor CS
8Mother Nature